LEDの寿命は本当に10年なのか?

LEDの寿命は、本当に10年持つのでしょうか?

LED電球のウリは、超寿命と省電力。省電力は実証されていますが、寿命の方はどうなのでしょうか。「10年持つ」と言われてきましたが、実際は10年経つ前に壊れるケースもあるようです。原因と対策についてまとめました。

LEDは原理的に球切れはしない。では寿命はどれくらい?

電球の寿命はだいたい、以下のように言われています。

・白熱電球 1,000〜2,000時間(一日6時間点灯の場合、166日〜333日)
・蛍光灯 6,000~12,000時間(一日6時間点灯の場合、1,000日〜2,000日)
・LED 40,000〜50,000時間(一日6時間点灯の場合、6,666日〜8,333日)

LEDが圧倒的に長寿命です。6,666日は約18年です!

LED電球は、白熱電球のように球切れはしません。
白熱電球は、フィラメントに電気が流れると電気抵抗が起こり、それによってフィラメントの温度が2000度近くまで上がって発光するという仕組みです。フィラメントにはタングステンが使われており、これが熱で劣化するため白熱電球は突然切れるのです。
LEDは、透明の樹脂に覆われており、中には半導体が入っています。二種類の半導体をくっつけたダイオードに電気を流すと、プラスとマイナスの電気がぶつかって発光するという仕組みです。LEDにはフィラメントがありませんから、原理的には球切れしません。

原理的には半永久的に使えるんじゃ!

実際に10年以上使われたLED電球はまだありません

ただし、LEDの寿命はあくまでも理論上のもの。実際に10年使われたLED電球はまだありません。LED電球が家庭に普及するようになったのは2009年頃だからです。 LEDの発光原理が発見されたのは100年以上も前のことですが、灯りとして使えるようになるには、青色LEDが必要でした。80年代の終わりから90年代にかけて、青色LEDの技術が次々と開発され、2014年には、赤崎勇氏、天野浩氏、中村修二氏がノーベル物理学賞を受賞しました。
2006年に装飾用のLED電球が東芝から発売され、2007年には一般照明用のLED電球も発売されました。パナソニックは2008年に発売を開始。 しかし、当時のLED電球はまだ開発途上のもので、暗い上に眩しいといったデメリットがありました。 白熱電球に置き換えて使えるというレベルのLED電球が登場したのは、2009年のことです。 つまり、LED電球の歴史はまだ7年程度ということです。

10年経たないのに壊れることもあるのはなぜ?

Yahoo知恵袋」や「教えてgoo」には、「すぐにLED電球が壊れた」という投稿が散見されます。件数は不明ですが、国民生活センターにも相談が寄せられ回答記事が掲載されています。確かに、10年持たずにLEDが壊れる事例は出ています。 故障の多くは発光ダイオードの部分でなく、基盤が壊れるためと考えられています。LEDの光にはほとんど熱が含まれませんが、電球の根本の電源部分は高温になります。この基盤にあるコンデンサが壊れたり、熱で配線やハンダが傷んでとれてしまうのです。
LED電球の根本の部分には、放熱するためのヒートシンクが付けられています。しかし、熱がこもりやすい照明器具を使うと、放熱が間に合いません。だから、本来LED電球には専用の照明器具が望ましく、お風呂場の照明器具のように密閉タイプの灯具には使えないことが説明書には書いてあります。

しかし、密閉タイプの照明器具でなくても壊れる事例は起きているので、「値段が高くても10年持つから元が取れる」とLED電球を購入した人は当然納得できないでしょう。 残念なことですが、LED電球が市場に出回り始めた頃には、粗悪な海外製品も溢れていました。また、照明メーカーは少々先走っていました。LEDは確かに凄い発明ですが、実際に10年使えた実績がないのに長寿命を謳いすぎたと言わざるを得ません。また、基盤部分が熱に弱く灯具との相性があることの周知も後手後手でした。

では、「LED電球って当たり外れのあるいい加減なものなのか」「壊れても泣き寝入りなの?」というと、そんなことはありません。

LEDの技術は格段に進歩。5年補償も登場

現在のLED電球は格段に進歩しています。国産のものも外国産のものの、発光効率だけではなく放熱技術や基盤の耐久性が向上しました。やはり密閉タイプの照明器具には取り付け不可となっていますが、使い方を誤らなければ信頼性は随分高くなっています。

もし壊れてしまっても、ほとんどのメーカーは真摯に対応しています。 電球は消耗品扱いだったので、これまでは保証書はついていませんでしたが、2016年11月にパナソニックは5年保証を導入。5年以内の故障は無償交換されます。レシートや保証書を紛失していても、製品に印字された番号から製造年月日を割り出されるので安心です。保証をつけていないメーカーも、すぐに壊れた場合には交換対応をしています。それだけの品質になってきたという証拠ですね。

弊社で扱っているLED製品は、韓国の照明メーカーKMW社の「ギガテラ」ブランド。多くの日本人にはまだ馴染みのない名前ですが、優れた技術と信頼性で知られており、実はGMやフィリップスを抜く勢いのブランドです。もちろん、5年保障をお付けしていますし、取り付け後の不具合がありましたら、弊社では無償で対応していますのでご安心下さい。ギガテラについては、また別のコラムで詳しく解説したいと思います!

LEDは信頼性も向上しておるぞ

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