LEDは演色性もいい!芝生は青々、食べ物もおいしく見える
照明を選ぶ時、照度や光度と同じくらい大切なのが、演色性。演色性とは、色の見え方の指標です。演色性が高いほど、色は鮮やかに美しく見えます。昔はLEDの演色性は悪いと言われてきましたが、現在は高演色性のLEDが登場しています。
赤いクレヨンが、赤く見える理由。色とは何か
そもそも色とは何なのでしょうか? 赤いクレヨンが赤く見え、青いクレヨンが青く見えるのは、赤や青の顔料という「色そのもの」がクレヨンの中に存在しているように考えてしまいます。しかし、そうではありません。 真っ暗な部屋では、どのクレヨンがどの色かがわからなくなりますね。色は、光があって初めて、その反射で生まれるものなのです。 光とは、様々な波長の長さを持つ電磁波の総称です。その波長の長さによって人は色を認識しています。光が物体にあたって反射されるとき、すべてが反射されるわけではなく、特定の波長が吸収され、残ったものだけが反射されます。赤いクレヨンが赤く見えるのは、人間が赤と認識している波長の光以外を吸収し、反射された残りの光が脳に伝わるためなのです。
演色性とは色の見え方。照明を選ぶ時に大事です
演色性とは、色の見え方の指標です。演色評価数(Ra)で表し、太陽光を規準に100とし、それに近いほど「演色性が高い/良い/優れている」といった風に表現されます。太陽光が規準となっているのは、太陽光の可視光線にはすべての色がバランス良く入っているためです。演色性とは、太陽光の再現性と言い換えてもいいでしょう。 人間は太古の昔から太陽光の中で生活してきましたから、太陽光の反射で得られる色を「正しい色」と認識しています。そのため、街路灯の下で見るアスファルトが青っぽく見えたり、トンネルの中で見る肌色が黄色く見えたりすると、強い違和感を覚えるのです。演色性の悪い照明では、レストランの食事が美味しく見えませんし、病院で患者さんの顔色が正しく判断できません。様々な弊害が想像されますね。照明を選ぶ時には、明るさだけではなく、演色性が非常に大切ということです。
LEDは演色性が悪いというのは、昔の話!
LED電球が市販され始めた当初は、確かに「LEDは演色性が悪い」と言われてきました。理由はLEDの光の色の作り方にあります。LEDは白熱電球や蛍光灯とは発光方法が異なるため、複数の色のLEDを混ぜたり、蛍光体を光らせて白く見せています。そのため、人の目には白色に見えていても青の波長が極端に強かったり、赤の波長が欠落していたりして色のバランスは悪かったのです。 しかし、近年は高演色性のLEDが開発されており、Ra80以上ある製品が一般的になりました。中には、Ra98という、太陽光に限りなく近づけた製品も登場しています。 LEDは演色性が悪いなんて昔の話。 演色性の高いLEDなら、芝生は美しい緑に、食べ物はおいしく、女性は美人に見えます!どんな場所でもご利用いただけますよ。
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